「歴史から学ばぬ者は、それを繰り返す運命にある。」ウィンストン・チャーチル
僕は福島で「かけら集め」を始めた。今まで使ったこともなかった大判カメラを担ぎ、自分の心に触れる時間を切り取っていった。
何かを語りかけてくる瞬間、特にほんの一瞬では消えない「そこにとどまるであろう瞬間」を撮影した。 それは、福島に残された放射能のように、長く留まり続けるものだった。私は、人々や廃墟、風景、どこか奇妙な場面、美しい瞬間など、この荒廃の中に存在するさまざまな「断片」を集めていった。
「箱がいっぱいになった時、それらと出会うことになる人たちは、この出来事をどのように理解するのだろう。」
私はそんな問いを胸に抱きながら、僕は福島をさまよった。
福島第一原子力発電所の爆発事故から4年以上が経過した。 人々はあまり改善されることなく、この地域に住み続けている。 この先どうなるのか、まったくわからない。
僕が唯一できることは、撮りためた写真を後世に残そうとすることだと思う。この災害が自分たちにとってどんな意味を持つのかを考えるために。そして、次の世代の人達が、この災害がいったい何であったのかを理解し、過去を振り返ることのできる道具を作るために。
岡原功祐
Fukushima Fragments
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発行年:2020年
サイズ:28.8 x 23.8 cm
頁数:176ページ
言語:フランス語・英語
発行:2015年10月
印刷:Grpahicom
発行:Editions de La Martinière